星座と神話のお話

天秤座の神話

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天秤座の神話

てんびん座の天秤は、正義の女神アストレイアの持ち物で正邪をはかるものでした。

アストレイアは、王ゼウスと巨人タイタン族の女王テミスとの娘です。トラブルがあると、アストレイアは魂を天秤に載せました。すると、天秤は一目瞭然に示してくれるのでした。

古代、アストレイアが生まれたころは”黄金の時代”でした。穏やかな気候のもと、豊かな実りやしの木があり、川には乳が流れ、神々と人間、動物たちは地上で楽しく暮らしていたのでした。世界が平和で、アストレイアの天秤もいつも正義に傾いていました。

次は”銀の時代”へと移りました。気候に四季ができました。暑さや寒さ、人々はそれに備えて農耕をするようになりました。そうすると、人々の心に欲望が芽生えてきたのです。権力を持ちたがるものや人のものを奪うものさえ現れるようになったのです。神々は人間の心の醜さに落胆し、天界のオリンポスに戻るものが出てきました。そんな中でも、アストレイアは地上に残り、人間に正義の大切さを伝え続けたのでした。

それから、時代は”銅の時代”へ。人間の心は、どんどん変化し、偽りや策略や、憎しみなどで溢れました。ついには、親兄弟のあいだでさえ殺し合うようなことが起こるようになったのです。そんなときに、神々と人間のあいだに生まれたヘラクレスやペルセウスらが正義の英雄として現れたので、アストレイアも心が落ち着きました。

とうとう英雄たちの時代も移り変わりました。

”鉄の時代”がやってきたのですあせる人間たちは、ふたたび殺し合いをはじめ、ついには戦争が起こるほどになったのです。とうとう、天秤の正邪の意味もなくなってしまいました。さすがに、アストレイアも成すすべがなくなり天界へ帰ってしまったのでした。

このとき、持ち帰った天秤が星流れ星になったといわれています。

てんびん座の人は、平和主義でどっちつかずって言われるのはこういうところからくるものかもしれませんね。




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